私にとって「ねこかあさん」から始まった、この辺りにいる猫たち。
ここに引っ越してきて、しばらく経ったある日、赤ちゃん連れた猫が庭にいた。
ふとみると、やってきて、子猫を遊ばせていました。
おなかすいてるだろう、と、ごはんをあげる。
ガッツガツ食べた。
毎日来るようになった。
来ない日は「どうしたんだろう」って心配するようになりました。
赤ちゃんたちは大きくなり、時々いろんな猫が入れ替わりくるようになった。
そのまま月日が過ぎ、ねこかあさんが妊娠しては、赤ちゃんを産み、その子供達も妊娠、出産。
夜、猫のけんかの声がするようになる。
このままじゃ、猫たち、保健所に連絡されたりきっとする。
でもどうしたらいいのかわからなかった。
近所のママさんにある日、声を掛けられる。
その方も、時々猫が来てはごはんをあげ、どんどん増え、ケンカの声もするようになり、心配していました。
近所で保健所に連れて行ってもらおうという動きが出始めてしまったと、ママさんから聞く。
ママさんはなんとかしたいと知り合いを通して保護活動されている方と連絡をしてくれて…。
猫が迷惑でしかない方たちにも、話をしてくれて。
ごはんで誘ってキャリーに捕獲。病院へ直行で避妊、去勢をする。
誰かがやるのではなく、自分たちでなんとかやらなくてはなりません。
ほんとに出来るかわからなかったけど、たまたま猫さんがキャリーへ入ってくれた。
ママさんと連携しながら、捕獲、病院、お外へ放す、を繰り返す。
保護活動されている方が、産まれた子猫たちの里親もみつけて下さった。
もう大人猫さんの女の子も、そのまま自宅で保護をして下さって、里親探しをしてくれている子もいます。
そんな中、どうしても捕獲出来なかった、大きな雄猫のくまちゃん。
ねこかあさんの、赤ちゃんだった子です。
大きくって、丸々、艶々。
クダ巻くようにのっしのし歩く、ボスみたいになっていた。
雄同士で縄張り争いも、きっとたくさんしていた。
知らない場所でも、きっとしていた。
時々しか、来なくなっていた。
いつか捕まえられたら、きっと捕獲して、あとはこの子だけだねって、話していた。
(でもまだ、あぁ、この子もやらなくちゃだめだ…って子が現れたりしています。)
数日前に、「くまちゃん見た?すっごい痩せちゃって病気になってる」ってママさんから聞く。
ずっと来なかったくまちゃん。
本当にその子はくまちゃんなの?って驚きました。
話を聞いた2日後に、ずっと来ていなかったくまちゃんがきた。
ガリガリに痩せて、ふらついて…。
ごはんをお皿に入れたら、ガツガツ食べた。
それでも近づくと、ふーって怒って遠ざかる、くま。
どうしてこの時、キャリーにって誘導しなかったんだろう。
どう見たって、こんな状態じゃほっとく訳にいかなかったのに。
今度来たら、キャリーへ誘わなくちゃだめだ。
でも、今度なんて言っていられないはずだった。
その2日後に、「くまちゃん病院連れて行ったよ!」って聞く。
びっくりしました。
「あのくまちゃんがやっと捕まえられた!」
すっごく嬉しかった。
少し歩いた一軒家にお住いのご夫婦で、野良さん達を気にかけ、自分たちで保護したり、捕獲して手術
してお外へ放すとかをしている方がいて、ママさんが思い切って相談しに行ったそうです。
ご夫婦さん達も、くまちゃんを知っていたらしく、お話し後、捕獲でき、ママさんが病院へ連れて行ってくれました。
くまちゃんがガリガリに痩せて毛がバサバサだったのは、蚤やダニのせいで、投薬。
2週間様子見て、出来る様なら手術しましょうって。
その2週間、ご夫婦が診ていてくれる事になって…。
ママさんも私も、このままじゃ死んじゃうって思ったくまちゃんが、助かる!
きっと元気になる!
手術もしたら、性格も落ち着いて、縄張り争いで今までの様にピリピリしすぎないで、ゆっくり元気にいられるようになるかも知れない!
すっごく嬉しかった。
でも、翌日お昼頃、くまちゃんは死んでしまった。
ママさんから聞いて、みんなでご夫婦のお宅へ迎えにいきました。
くまちゃん、ごはんを食べている時にブラッシングしたら、ゴロゴロ喉を鳴らしたって…。
あのくまちゃんが、ブラッシング!
喉も鳴らした…!
きっとその時、初めて人に心を許してくれたのかも知れない。
そんな風にくまちゃんをあったく包んでくれたご夫婦。
その瞬間、きっとくまちゃんは幸せだったと思います。
朝、寝ているかと見ると、息をしていなかったそうです…。
くまちゃんは今、とある場所で眠っています。
私はくまちゃんに、何もしなかった。
ただ、ごはんをあげただけ。
もっと早くに、ガムシャラに本気出して捕獲出来ていたら、
くまちゃんは違う人生だったと思う。
私に出来る事は少ない。
少ないし、ママさんや保護活動されている方がいるからこそ、やっとちょっと出来る事しただけ。
それでも、思う。
きっと、もっと生きれた命だった。
野良でお外で生きる事は、ものすごく過酷なんだって、今更やっと、思い知る。
後悔ばかり、頭をよぎる。
胸がずしんと、重たい。
出来る事をしなかった自分に後悔しているので、辛くても当たり前です。
くまちゃん、あんなに大きくて強そうだった、たくましく見えたくまちゃん。
たった4歳位で、大変な思いもたくさんして、あっというまに、死んでしまった。
どうか天国で、幸せでありますように。
今度生まれ変わって、もし、猫だったとしたら、飼い猫として人に大切にされ、
健康で、愛情いっぱい包まれて、とっても幸せに人生を全うしますように。
自分はというと、それでもやっぱり、元気でいなくてはと、過ごしています。
今まで通り、お散歩したり。
今まで通り、ブログ書いたり。(UPに波ありですが…それも今まで通り…。)
くまちゃんは、もう帰ってこない。
なんにもしないで、元気になる!って嬉しく思った自分が、
くまちゃんに申し訳なくて、押し潰れそうなくらい、ずしんと重たいです。
それでも、仕事場で笑顔が出る。
お散歩で、仲の良いお友達と楽しいお話をする。
あんじゅの笑顔に、癒される。
私ばかりが、元気に強く、生活しています。
出来る事をしなかったと、命に関わる事でしてはいけないと、思いました。
誰かに重たい気持ちを話したい、と思い、ブログにのせてしまいました。
ここまで読んで下さった方へ、暗い気持ちの内容で申し訳ありません…。
読んで下さって、すみません、ありがとうございました。
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